きよすクリニック 診察室から

脂肪悪玉説は終わりを告げる!〜その1  No.50

 バターや肉の脂などの動物性脂肪は、心血管疾患の発症に関連が深いとして敬遠されてきましたが、最近の研究では脂肪は悪玉ではなく、真の悪者は糖質の過剰摂取であることがわかりつつあります。

 糖質の過剰摂取によりHDLの低下、中性脂肪(TG)や内臓脂肪の増加、血糖値の上昇などをきたすことはもともと知られていました。
 糖質の摂取量を減らすことにより、HDLが上昇し中性脂肪が低下、内臓脂肪は減少、血糖値は劇的に改善しますが、LDLは低下、不変、上昇などさまざまでした。
 糖質を減らした分、たんぱく質や脂質の摂取は増えるため、LDLが上昇するかどうかは気になるところです。

 最近の研究では、糖質を減らして脂肪を多く摂取することにより、「small dense LDL」という真の悪玉が減り、逆に糖質摂取が増えると真の悪玉であるsmall dense LDLが増えるということがわかってきました。
 LDLの値がどうこうよりも、LDLの中身に真の悪玉が多いか少ないかが重要なのです。
2013/10/11



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